南望 備忘log

DVD2012年09月04日 02:16

 ホームセンターで安いDVDをゲット!東京じゃ考えられないな。198円!
 おい、このDVDをかい!お前の目は節穴か!ってレベルだけど、安く買えたんでそれはそれでよかったよかった(T_T)
レンタル落ちだけどね。

ガリバーの宇宙旅行

 絶版ではないんで、今でも手に入るものではあるんだけど。東映動画は心の古里。
キャラクターが色っぽいぞ。あの靴の色気はなんなんだ!テッドのネッカチーフは当時のお洒落の必須アイテムだ。西遊記の小鬼もつけていたぞ。最近では自動車保険のCMで瀧本美織さんが60年代っぽい衣装で登場!いいなあ、ネッカチーフ。

 森康二さんが原画、宮崎駿氏は動画でクレジットされている。他にもすごい名前がいっぱい。

 でものテッドの声の坂本九は、やっぱり違和感100万倍だ。「長靴を履いた猫」でのピエールの声藤田 淑子さんにしてほしかった。当時、彼女の声にしびれていたなあ。


ベルヴィル・ランデブー
フランス人アニメーター、シルヴァン・ショメの長編デビュー作なんだけど、ケチがついたんだ。
 シルヴァン・ショメはニコラ・ド・クレシーというバンドデシネの超カッコイイ作家(大友師匠の「大砲の町」のキャラもド・クレシーにインスパイアされている)とアングレームの高等視覚芸術院(École supérieure de l'image)で知り合って、その後一緒にいろいろ仕事をしているんだが、このアニメにはスタッフロールにド・クレシーの名はない。
 なので、このアニメはド・クレシーの作品の模倣だと、批判されたのだ。つまりパクリっちゅうこと。その後の論争はどうなったかは知らない。どうなったんだろう。

 ちなみに、スチームボーイのときに、ド・クレシーにスチーム城のデザインをお願いしたけど、大友師匠の気に入ったものにはならなかったという経緯があった。

アンジェラ
 リュックベッソンといえば、『レオン』!な人には、ジャン・レノはキーマンでしょ?この映画はつまらん!いや、ドラエモンだ!そうか、ドラエモンだったのか!という人が多い中、あの超素敵なCM、ジャン・レノのドラエモンが想起される。というわけで、この映画からあのCMがインスパイアされたんではないかと思っているのだ。
 どうでもいいけど、このジャケットのデザインはひどいね。内容は何も伝わらない。こんな事は許されるんだろうか?発売する側にも興味はなかったってこと?これでOKが出た経緯が理解できない!


ルシアンの青春
「死刑台のエレベーター」のルイ・マル監督作品。この映画を見ていると、無教養でおろかで、どうしようもなく情けない若者って、演じているんではなく、本当に無教養でおろかでどうしようもなく情けない若者にしか見えない。その時点ですでに傑作!
 普通だったらどうしようもない位、磐石な人間を隔てる垣根(社会的地位とか、身分とか)が、何らかの社会的な異変で取っ払われるとき、おそらく不自然な人間関係が再構築され、こんな風に、無教養でおろかでどうしようもなく情けない若者に出番が回って来る。いつでもどんな時代でも、もちろんこれからも、彼は出現し、どこかで問題を起こすんだ。

 安く買えてうれしいんだか、がっかりなんだか、複雑・・・。

ファーバーカステル9000番2012年09月04日 12:13


 どーんとファーバーカステル9000番。オークションで売ってもらったぜ。うれしいなあ。
定価だと高いモンなあ・・・おっと、100均三昧の話題ばっかだったから、そんなしょぼくれた展開を打破するつもりだったのがつい地金が出てしまった。

 9000-U-3Hと9000-3Hは、何が違うのかな?

 箱にはいまだ、W-GERMANYの文字。本当の最近の箱にはもうないのかな?

 中身にはさすがにGERMANYだけだったけど、先日、近所の生きた化石のようなお店、「江口日曜堂」さんで買ったファーバーカステル9000番2Hにはちゃんと、W-GERMANYの文字が入っていた。

 

 在庫処分で売ってもらった、オークションのファーバーカステル9000番だったのに、「江口日曜堂」さんの店頭には更に古いものが並んでいるんだ。おそらく今も。つぶれないでほしいなあ。ご主人のおじいさんはまだ元気そうだけど、跡取りとかいないんだろうなあ的な雰囲気が店中に充満している。店の来歴なんかを毎回説明してくれるんだ。

 ファーバーカステル9000番の書き味は、日本製のuniやmonoに慣れてしまうと、引っかかる感じ、が気になるんだけど、いってみれば、WACOMなんかのペンタブレットの書き味がつるつる過ぎていやなんで紙を挟んだりするあのカンジで、必ずしも悪いもんじゃないんだな。

 描いている内に、むしろ、この引っかかる感じが好ましく感じるようになってくる。

 故、今監督の「夢見る機械」の設定、原図をさせてもらっていたとき、細かく描くうちに紙が汚れてしまうので、どんどん薄い鉛筆を使うようになっていったんだが、3Hだと汚れて、4Hだと紙によっては薄すぎ。5Hになると、よほど荒れた紙でじゃないと線が定着しないカンジ。というわけで日本製だと4Hが自分にはスタンダードになった。

 もちろん、鉛筆は日本製。たしかuniだった。大体どこのスタジオもuniだったような気がする。

 
 ファーバーカステル9000番は薄いんで同じ濃度はおそらく3H。鉛筆で汚れ方や、タッチが変わるなんて当時あまり考えなかったのが悔やまれる。

 なので、先日大量に入手した三菱鉛筆の旧9000番も案外、いいかもしれない。
ツンツンに尖らせて、最初の一描き目に先がつぶれて粉が出る傾向はなかった。

 確かに、ファーバーカステル9000番の3Hと三菱鉛筆の旧9000番の4Hの描き味はにているな。

 以前は散々悪口を書いて、けなした三菱鉛筆の旧9000番なのに、ファーバーカステル9000番と描き味が似ているとなったら、急にほめるという、まさに日本人の鏡のようなインプレッションになった。日本人を長くやっていると、まさに日本人が板についてくるとはこのことだ。えっへん。
 

 こうしてみると、日本の鉛筆はファーバーカステル9000番の模倣から始まって、どのくらい遠くまで来たのかを競い合っているかのようだ。
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