OHTO ボールペン(2) ― 2012年11月28日 18:33
7条緑道のポプラも紅葉して落葉する手順を踏む前に雪に覆われてしまったよ。なんだか不思議な光景だな。
今年は買物公園開設40周年とかで、イルミネーションの取り付け点灯テストが念入りに行われている。自治体が小規模だと、問題が身近に感じられるな。とにかく、買物公園周辺に人を呼びもどす為にがんばっているのがよく分かる。このあたり、とてもいい場所なんで、根を張りたいところ。若い人たちが集まってくるといいね。
トーヨーホテルの裏。突き当たりの須貝ビルが取り壊されて、空が広くなった。古いビルがなくなって駐車場がつくられる。それが繰り返されて、旭川のかつての繁華街は、駐車場だらけになってしまった(T_T)
地方都市の冬の風景。駅と旭橋だけ残して、全部駐車場というシュールな光景が冗談で語られても笑えないよ。
さて、OHTOのボールペン。
・・・ここでは、あくまで「画材」としてボールペンを語って見ようと思っているんだ。
画材としてのボールペンがとても面白いことに最近気がついてのマイブームなんで、底が浅いよ!筆記用具としてのボールペンは、また違う見方もあると思うけど、長年の愛好者の皆様、そこのところは斟酌してね。
「現在、兵庫県赤穂市にて古雑貨カフェ「木琴堂」を営業中。」という、猫町フミヲ@無罫フォントさんの「OHTOかく語りき。」でもオートのボールペンについて熱く語ってる!
また、オート 千円ボールペンと300系リフィル お薦め! (OHTO LIBERTY-Proud-EPIC Ball Point Pen) - 関心空間
ではまるで、おいらの意図を見透かしたように、オートのボールペンを紹介しているぞ!
かくのごとくオートのボールペンはやはり只者ではなかったのだ!
そこで、リフィルの種類で行くと、まずは300系という、長さが111mmから、111.7mmくらい、太さがφ6mm位のとてもポピュラーなシリーズ。こいつから
外国のメーカーなどにも多く、わりと高級ボールペンに使われているタイプ。
互換性が高くて国内のメーカーもほとんどが互換性の有るシリーズを出している。
このシリーズの芯には他にB-305NP(0.5mm)、B-310NP(1mm)というバリエーションが有る。他にゲルインクと水性インクもあるけれどそれはまた後で。
油性ボールペンはオートにおいてまさに完成の域に達している!最近はパイロットを初め、さまざまなメーカーが極細ゲルインクの製品を出し、そのどれもが驚嘆に値するできばえなんだが、まず、順番としてはボールペンは枯れた技術とも言うべき、油性インクなんだよ。
油性インクは染料インクなので、インク消しで消すことができる。なので、創作に使用した場合、経年変化が少し心配。昔とは違うとは思うけど。
300系油性リフィル(染料)
B-305NP (ボール径 0.5mm /線幅0.2mm) クロ
B-305NPP(ボール径 0.5mm /線幅0.2mm) クロ、アカ、アオ、ブルーブラック
B-307NP (ボール径 0.7mm /線幅0.35mm) クロ
B-307NPP(ボール径 0.7mm /線幅0.35mm) クロ、アカ、アオ、ブルーブラック
B-310NPP (ボール径 1.0mm /線幅0.55mm) クロ、アカ、アオ、ブルーブラック
NPとNPPの違いはインクの色のようだ。クロ同士の違いは不明。
●サイズ 全長111.7mm 軸径Φ6.2mm ●重さ 4.6g ●材質 真ちゅう
KBR-907NP(0.7mm /線幅0.35mm) クロ、アカ
●サイズ 全長111.3mm 軸径Φ5.9mm ●重さ 2.8g ●材質 PP
SHOHEI画伯が油性ボールペンの作品を生み出し続けるのは(本当は、画伯のボールペンが油性かどうかよく知らないんだけど)油性インクに秘密があるような気がした。ひどく曖昧な大前提だな。
確かに、鉛筆のようなやわらかい線が今のボールペンでは可能なんだ。自分くらいの世代では油性ボールペンといえば、やたらインクのダマがペン先に出て、時折紙を汚し、しかも描線の経年変化がとても激しく、紙に油が染み出して悲惨な結果をもたらした。
そんな心配が頭によぎるが、おそらく今のインクとはずいぶんと違うはず。確かなことは、後数十年経ってみないと分からないけれど。
まあ、作品をデジタル化して残す昨今では、原画がさほど重要視されないのかもね。マンガの原稿なんてせっかく墨のインクを使って1000年も持つかのように見えたけど、スクリーントーンなんてものを使っているせいで、30年のときの流れを耐え切れず、大体すっからかんにトーンははがれてしまっている。削りの技をせっかく磨いたのに!って残念な作家は多いはずだ。
だから、いいんだよ。デジタル化して保存すれば。最初から紙に描かないデジタル作品も多いからね、最近は。
BD(バンドデシネ)みたいに各ページにサインを入れて美術作品として取引されるようになるのであれば別だけど。・・・画伯の作品はそうなんじゃないのかな?それを思うと少し心配だな。ベタはマーカーだし。余計なお世話だけど。
これが、300系リフィルのボールペン。エレガントでうっとりしてしまう。真ん中の金銀の二本が油性インクのシリーズOHTO NBP-10GR ULTIMA だ!
もちろん絶版(T_T) >違います。現行品!
ネットで調べても外国のサイト以外、名前すら引っかからない。(T_T)(T_T)
ホントに不思議。そんなに売れないの?これ。>うそでした。現行品だねこれ。名前も同じなのに何勘違いしたんだろう?・・・今も買えます。ごめんなさい。
シリコン(?)ゴム製のグリップもとてもイイ感じ!銀色のほうの芯にはB-305NP(0.5mm)が入っている。金色のほうはB-307NP(0.7mm)が入っていた。繊細ですばらしい描き味。
ニードルポイントがかっこいいでしょ?とても油性ボールペンとは思えない。丈夫で曲がったりしない。・・・固い床に落としたらどうかは分からないけど。
このページでOHTOの自信の程が伺える!いいでしょ-?
なのになんで、すぐに生産中止にしてしまうんだー!!(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)!!!!!!
こんなことで取り乱している場合ではない!なんせ、OHTOの製品といえば、生産中止品と同義語といっても過言ではない!>それはいくらなんでも過言です。>ホントに過言です
5本写っている一番右。これは、NBP-10SK05
これこそ、カッコイイのに生産中止のボールペンなのさ。
まるで製図用の道具のようなルックス!実にヘビーデューティーな逸品!
芯はB-305NP(0.5mm)が入っていた。コイツはYAHOOオークションで手に入れたぜ!だからネットで検索をかけるとその痕跡が引っかかるだけ。これこそ、日本にはさっぱり情報がない幻のボールペンなのさ!・・・ほらね、生産中止でしょ?嘘じゃないんだから。
300系水性リフィル(染料?)>ホームページには染料と表記されてる。
C-304クロ(ボール径0.4mm) クロ
C-304P(ボール径0.4mm) クロ、アカ、アオ、ブルーブラック
C-305(ボール径0.5mm) クロ、アカ、アオ
C-305P(ボール径0.5mm) クロ、アカ、アオ、ブルーブラック
C-307クロ(ボール径0.7mm) クロ
C-307P(ボール径0.7mm) クロ、アカ、アオ、ブルーブラック
C-310P(ボール径1.0mm) クロ、アカ、アオ、ブルーブラック
●サイズ 全長111.5mm 軸径Φ6.2mm ●重さ 5.3g ●材質 真ちゅう
色のバリエーションと名前の付け方の一貫性はよく分からないなー。
他に京セラからC-300というリフィルもでているようだ。もちろん、OHTO製。
「楽天ランキング『ボールペン替芯部門』上位常連の人気の品」
なんて書かれている楽天市場のサイトも有るようだ。本家より人気が有るんだね(T_T)
上の写真の5本のうちの左の2本。黒と、紺色のお洒落な奴。名前はMine Slim。
型番は、CB-10EX4
リフィルにはOHTO CERAMIC ROLLER REFILL 9L C-300 0.4 JAPAN と描かれている。
ネットを調べてもリフィルの互換性の説明に名前が出てくるばかり。
本体の説明はないんだ。まあ、古いって事なんだろうけど。
水性ボールペンのリバティというのが現行品であって、その細軸がたぶんこの直系の子孫のような気がする。型番は CB-10SL
これは本当に書きやすい。水性ボールペンは画材としてはちょっとフラットすぎるので面白みに欠けるけどね。
300系のリフィルとケースを自由に組み合わせる、こんな展開もしているようだよ。
表の下のほうにある、ORCA、Proud、FINE、epic、ワーズ、リバティ、アルティマがぜんぶ300系互換のシリーズってワケだ。でも、例によって、すでに生産中止になってるものもあるようだ・・・(T_T)
また、このホームページにないものでも市場に出回っていたりもする。よく分からん。
もちろん他社の300系のボディも使えるんだけど、時々、ペン先が出る穴の径が小さいものもあるんで注意が必要。もちろん京セラの物だったらまったく互換性に問題はない。
300系ゲルインクリフィル(染料?)>ホームページには染料と表記されてる。
G-305NPP(ボール径0.5mm) クロ、アカ、アオ、ブルーブラック
G-307NPP(ボール径0.7mm) クロ、アカ、アオ、ブルーブラック
G-310NPP(ボール径1.0mm) クロ、アカ、アオ、ブルーブラック
●サイズ 全長111.7mm 軸径Φ6.2mm ●重さ 5.4g ●材質 真ちゅう
KGR-805NPD(ボール径0.5mm) クロ、アカ、アオ
KGR-807NPD(ボール径0.7mm) クロ
KGR-810NPD(ボール径1.0mm) クロ
●サイズ 全長111.3mm 軸径Φ6.2mm ●重さ 2.6g ●材質 PP
あと、サスガ!なリフィルもあり。
300系筆ペン用リフィル
F-300P (細字 筆ペン替芯) クロ
●サイズ 全長112.2mm 軸径Φ6.2mm ●重さ 5.2g ●材質 真ちゅう
私見だけどOHTOはゲルインクには力を入れていないようで(違ってたら済みませぬ)、実際使ってみたけど太くて繊細さに欠ける気がした。自分としては、ゲルインクはPILOTのHI-TEC-Cのシリーズが図抜けて良いという印象があるので、このリフィルをOHTOのボディ、特に、NBP-10SK05 に入れて使ってみたいな。
>パイロットLHRF-15C3というリフィルを入手。
全長:111mm 最大径 6.0mm 激細0.3ボール
ということで、サイズ的に入ると思うでしょ?まったくの楽勝!・・・のはずだったんだけど、残念ながら駄目だったー (T_T)。
NBP-10SK05 に入れて使ってみたいという夢はあえなく撃沈。残念。
パイロットのリフィルの先、ニブの部分の直径がわずかに太いらしく、入っていかない。
この芯、ハイテックC カヴァリエ専用替芯と言うだけ有って、こりゃカヴァリエ手に入れなきゃ駄目じゃん・・・(T_T)・・・どうしようかなあ。
互換性があるって言ってもこの辺が難しいところだなー。
たとえば、とても古いタイプのセーラーのボールペンのリフィル(おそらく昔シェーファーの代理店だったから、(1971年に日本のセーラー万年筆社と販売並びに技術提携>気になるシェーファー社の今後)などは、シェーファー以外のボールペンとの互換性はあまりないみたいだ。
セーラーの昔のノック式ボールペンに入っていた金属製のリフィルは全体が実に細く出来ていて、最近の樹脂製のリフィルは、サイズ的にはOKなようでもまず入らない。
一番上はOHTOの No.897NP
下はSAILOR BLACK 80-09、SAILOR JAPAN BLACK 86-03(18-0104)、SAILOR JAPAN BLACK91-09(18-0104)
80-09とか、86-03、91-09はおそらく製造年月日。’80年ったら、AKIRAの連載が始まる前、師匠が「気分はもう戦争」で【翼よ あの灯はどこだろう】執筆当時だ。
ずいぶんの時を隔ててやって来てくれたもんだ!もう、インクが固まってて描けやしないけど、捨てられないよ。なお、18-0104は現行品。いかにも古風然としたボールペンリフィル。
18-0104 ブラック、レッド、ブルー
字幅 | 細字 |
---|---|
チップ | ステンレス0.7mm |
用途 | 油性ボールペン用 |
本体サイズ | φ2.5×90.5mm |
本体重量 | 1.5g |
セーラーボールペン用替芯
このリフィルが入っていたセーラーのボディに上のOHTOのリフィルは太すぎて入らない。
セーラーという会社も魅力的。デスクペンだけ見ても、何処とも似ていない。独自の路線を歩んでいる印象の会社だな。
画材としても何も、単に製品の紹介に終始してしまったなー。まあいいや。次こそ、画材として面目躍如たる、オートの星、ノック式一般タイプ>名前が分からない。
長さが88mm前後、φ3mm のリフィルタイプ。上記のセーラーのリフィルとサイズ的にほぼ同じ・・・太さの問題でセーラーには入らないけど。
このリフィルタイプは、三菱鉛筆のユニ ハードロックや、PILOTのハイテックC クルール、など、いまや、ボールペン市場では激戦区だが、そこで旧態依然とした(?)油性インクで気を吐いているOHTOはえらく魅力的な商品構成で展開している。
例によって、すでに生産中止のものも多いんだけど・・・。
>パイロットのハイテックC極細リフィルLHSRF-8C3(4)はOHTOのボディに入りました!
実証済み(^-^)b
このリフィルは、ロットリングの製図ペン0.1mmに匹敵する繊細な腺が描けて、色数も豊富!
製図ペンは、特に細いタイプはメンテナンスに労力を要し、細心の注意を払って使ってないとすぐに詰まって使えなくなってしまうのに、このリフィルは100%メンテフリーで、キャップ式タイプですらない!しかも安い!!!まさに科学の勝利!っていうか、企業努力が達成した、奇跡のリフィルだ!
まあ、インクのタイプによって得手不得手があるんだね。
出来れば、描き味も紹介してみたいな、時間が有れば・・・ね。
コメント
_ faststar-info ― 2014年06月07日 12:48
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