古ーい文房具!_その2 ― 2012年10月17日 22:52
その中にステッドラーと、ロットリングの製図ペンがあった!当時は、ロットリングといえば、この製図ペンの事だったんだよ。
新しい感覚の、筆記用具」というか、とても田舎から出てきたカッコばっかの漫画好き少年には無視する事のできない画材だったんだ。もうカッコよくてしびれた!なんだか持ってるだけで、プロって感じでねー。手に入れたのはバリアントという製品。
ロットリング バリアント第一回
もう、本当に無理して手に入れた。どのくらい無理したのかは忘れちゃったけどね。ただ、手にいれてから、さっぱり稼働率が上がらなくてがっかりしたんだよ。メッサーシュミットを真似て導入した飛燕と同じだ。
今考えると、純正のインクが買えなくてとんでもないものを入れたのが原因だったかもしれない。>墨汁とか。ホント今の若いやつらには見せらんないね、あの当時の自分。馬鹿すぎて、おそらく、いじめられて、廃人になってしまったかも・・・。そんなレベルだ。かわいそうで、かばいたくなってしまうよ。しっかりしろよー>当時の俺!・・・でも、ホントにそんなことしたのかなあ?いくらなんでもそんな馬鹿だったのかな?もう、遠い記憶の彼方だ。
とにかくそれから、何度も買った気がするけど、ほとんどちゃんと使えた記憶が無い。当時、O師匠のアシスタント時代に、高寺彰彦氏がペン入れの後に細い線のカケアミをロットリングを使ってやってたのを見て真似したんだけど。
大体、詰まって使えなくなった。いくら洗っても駄目で、バリアントはニブをすべて分解できたので、中の細いニードルを外に出してしまって入んなくなったり、折れて駄目にしたり。やっぱ、インクのせいだな。純正のもの使わずに安い墨汁かなんか使ったに違いない!何でその当時そんな馬鹿なことをしたんだろう?今となっては分からない。・・・あれ、今やってることと変わんないだろ・・・。100均の墨汁使ったりしてるし。さすがに、デスクペンとか製図ペンには入れないけど。
そんなニブが、お宝の中には、いっぱい入っていたんだけれど、本体が入っていたのは、rotring rapidolinerって、見たことも聞いた事も無いヤツ。一体どうすれがいいのか分からなくて、しばらく考えたよ。
http://hans.presto.tripod.com/cat009.html
まあ、ニブを押し込んで使えるようにするという、使い捨ての製図ペンだったんだが。ニブ自体がインクと一体化したリフィルになってるんだな。
こんなものがあったなんて、全然知らなかった。ネットで調べてみると相当昔(?)のもので、当然今は、リフィルも手には入らない代物だ。
そして、使ってみると、これがとてもイイ感じだ!とても何十年(?)も前のものとは思えない!・・・何十年も前のものなんだろうか?少なくとも、バリアントよりは新しいな。
お宝の中の他のものを見ると、・・・古いことは間違いないと思うけど。
それにしてもトテモイイ感触でうれしいけど、インクを使い切ったらもう手に入らないのはツライところだな。
インクも入っていた。KENT リバーペン って製図ペンがUCHIDA(内田洋行)から昔出ていたようなので、そのインクだな。1ダースも入っていたぞ!ただ古すぎて中のインクがずいぶん減っている。この手の製図ペンは他にもいろいろ出ていて、とんでもなく安いものもあるようだな。
どっちにしろもう、あまり使われなくなってきているのは間違いない。
ただ、気になったんで、お宝の中にあったステッドラーのmarsmatic700に0.6mmのニブをつけて使ってみた。
このインクに少し水を入れて薄めてみたけど、使えるようだね。こんな事、普通に買った製図ペンでは絶対にやらないだろうけど。
イイ感じだ。これなら、枠線引くのに使えるぞって、枠線はコミックスタジオで引くつもりだったんだけど。スクリーントーンも。
古ーい文房具!_その1 ― 2012年10月15日 13:53
今回落札出来たのは、いらない人にはガラクタ、ほしい人には宝物な品々。
当たり前だけどおいらには宝物だー!
つくづく、こういった死蔵品は売れない文房具店が店をたたむ際、一切の整理を任された業者の方の思惑ひとつで、どうとでもなるんで、出品者の方の、なるべく簡単に済ませてしまおうという状況に運よく居合わせることが出来ると、今回みたいなラッキーが舞い込んだりするんだね(^-^)
いろいろあるよー!
まずはペン先。ブラウゼとレオナルドだ。型番から行くと現行ではすでに廃番になっているものもありそう。
このペン先用のペン軸も見たことの無い形。確かに以前、ブラウゼとレオナルドのペン先を買った際、どうにもペン軸が合わなくて無理やりあわせて使っていたりしたからね。
*研芯器も大型のものが三点!
*コクヨの古い電動字消器>ただし充電式なので何か方法を考えないと使えない。
*ステッドラーの2mm替芯。
*製図用インク
*製図用文鎮>使った事ないけど、よく重しで抑えていたから便利そうだな。
こんな事でもない限り一生買う事は無かっただろうって品物だ。
*最近はまったく使う事がなくなってしまった製図ペン等のニブが数種類。
*それと、レトラセットのおそらくトランサーだと思われるものが6本>先が樹脂製で、
昔使っていたタッチパネルのスタイラスペンみたいな感じ。
ネットを見ても正体が分からない。型番もないし。
*それと、レトラセットのトランサー(バーニシャー)が11本!どうすんだ、こんなに。
大体、最近はスクリーントーン、使わないし。>コミックスタジオで無限ともいえる種類のトーンが使えるからね。
こちらはまた別の出品者の方から。最近はCAD化が進んで使わなくなったので・・・という事で出品されていた。この古いタイプのuniホルダーはなかなか手に入らない。
うれしい限り!といっても使っているのはほとんど、100均芯ホルダー(ファーバーカステルもどき改)とシャーピッツなんだけど。
細い芯のシャープペンシルは本当に使わなくなっちゃったなー。オークションに出品しちゃおうかなー。
そしてこれは、電動字消器の替えゴム。ただ、コクヨの電動字消器は市場から消えてどのくらい経ってるのか分からないが、何処探してもまったく見当たらない。ゴムの太さはほぼ同じであるものの、長さが3センチと5センチという長尺。上の古い電動字消器を改造して使えるようにすればいいんだけど。
ファーバーカステルの芯ホルダー ― 2012年09月19日 12:03
尋常じゃない高値になっちまう・・・なんでー!!???
見た目、安っぽいプラスチックの、何も芸の無いただの芯ホルダーだよ?
何でみんな入札するの~?
石鹸見たいに掘りの深いロゴがダサかっこいいから~?
汚れちゃって大変だよー!?やめたほうがいいよ。
安物のプラスチックだよ?どうかしてるよ、みんなー!!
m~( T o T )~m ・・・ ほしいよー
A.W. Faber-Castell German catalog 1957, page 61 Leadholder - The Drafting Pencil Museum
カタログにも載ってないからレアだったんだろうなー。
これを手に入れてから使い倒したいなんて人はもういないんだろうな。
おいらのところでは、しばらくは、この100均の、「なんちゃってFaber-Castell 」が活躍する日々が続きそう。まあ、いいんだけどね。使い勝手は全然悪くないから。
でも、三菱鉛筆も1950年代、驚くほどFaber-Castell にそっくりな芯ホルダーを出していたんだ。今の中国製品を、とやかく言えないレベル!
Mitsubishi Drafting Leadholders Leadholder - The Drafting Pencil Museum
これでもいいからほしい!って、こっちのほうが高そう。
ファーバーカステル9000番(2) ― 2012年09月10日 18:21
またまた、古くて汚い、鉛筆ネタ。古汚いブツだが、火炎太鼓みたいにめでたい話にはなりそうもない。
でも、憧れのファーバーカステル缶入りパッケージ。
まさか戦前ってことはないだろうから、ただ保存が悪いだけの1990年東西ドイツ統一以降のものなのかなあ。明らかにこっちが古汚いけど、紙のパッケージ(W-GERMANY)より新しいってことなのかな?
・・・とはいっても、1990年東西ドイツ統一といえば、22年前だ。ついこの間のものとはいえないか。正直、90年代って、いまだにそんなに昔のような気がしていないんだけど・・・
>オッサン。そりゃ自分が年取っただけだぜ(T_T)
硬度表示の紙もさほど古そうではないな。
上の3H、2Hが缶入りのもの。下の3Hは前回手に入れた紙の箱に入ったもの。
あれあれ、長さが違う!缶ケース入りは少し長いぞ!?
缶入り3Hだけ、少しデザインが違う。
「GERMANY」が9000の下に書いてあってにぎやかだな。
どっちにしろ、今のものとはぜんぜん違う。今のはこんなカンジ。天秤マークはなくなっちゃって、色鉛筆にあった、戦う騎士になってる。
今のは、ホント、すっきりしたデザインだ。すっきりしすぎ。
缶の中にはいろいろな印刷物が入っていた。こういうのが楽しいな。
こんな風には折れないらしい。でも、芯が砕けるように折れる鉛筆は使った事はないな。昔はそういう鉛筆が多かったってことなのかな?
鉛筆に大きく書かれている、『SV』というのは、Secural-Verfahrenの略だそうだ。英語だと、Secural Process・・・。
なにそれ?Securalって辞書を引いても出てこない。
Googleで検索すると、Secularの間違いじゃないかって指摘される。英語じゃなければそうなのかもしれないなー。
そうすると、「(芯が砕けるように折れないのは)新しい、世俗的な工程で作られた成果」って何? 宗教的おまじないはしてませんってこと?魔法は使ってない?全然分からん。
新しいものにもやはり描かれている、『SV』のマーク!ファーバーカステル9000番鉛筆の絶対重要なポイントなのは間違いないが・・・。
芯の圧着方法に関する何かの技術らしいけど、いまだに通用するすごい技術なんだろうね。
ヨット鉛筆の「PAT.No.178006!ゾル製特許芯」といい、三菱鉛筆の謎のPAT.NO.217586といい、鉛筆にはさまざまな謎が隠されているんだ!
聞いてもきっと分からないんだろうけど、やっぱり気になる。
一体何の意味なんだー、『SV』って!!??
エレキギターの最初がフェンダーテレキャスターで、いまだにその完成度の高さは淘汰されていない事で証明されているみたいなものかな?
少しずつ進化していきながら、その初代が変わらないってカッコよすぎる。
・・・使うために手に入れたのに、もったいなくってなかなか使えない。新しいの買って使うしかないな・・・。>本来の目的を忘れとる!
ファーバーカステル9000番 ― 2012年09月04日 12:13
どーんとファーバーカステル9000番。オークションで売ってもらったぜ。うれしいなあ。
定価だと高いモンなあ・・・おっと、100均三昧の話題ばっかだったから、そんなしょぼくれた展開を打破するつもりだったのがつい地金が出てしまった。
9000-U-3Hと9000-3Hは、何が違うのかな?
中身にはさすがにGERMANYだけだったけど、先日、近所の生きた化石のようなお店、「江口日曜堂」さんで買ったファーバーカステル9000番2Hにはちゃんと、W-GERMANYの文字が入っていた。
在庫処分で売ってもらった、オークションのファーバーカステル9000番だったのに、「江口日曜堂」さんの店頭には更に古いものが並んでいるんだ。おそらく今も。つぶれないでほしいなあ。ご主人のおじいさんはまだ元気そうだけど、跡取りとかいないんだろうなあ的な雰囲気が店中に充満している。店の来歴なんかを毎回説明してくれるんだ。
ファーバーカステル9000番の書き味は、日本製のuniやmonoに慣れてしまうと、引っかかる感じ、が気になるんだけど、いってみれば、WACOMなんかのペンタブレットの書き味がつるつる過ぎていやなんで紙を挟んだりするあのカンジで、必ずしも悪いもんじゃないんだな。
描いている内に、むしろ、この引っかかる感じが好ましく感じるようになってくる。
故、今監督の「夢見る機械」の設定、原図をさせてもらっていたとき、細かく描くうちに紙が汚れてしまうので、どんどん薄い鉛筆を使うようになっていったんだが、3Hだと汚れて、4Hだと紙によっては薄すぎ。5Hになると、よほど荒れた紙でじゃないと線が定着しないカンジ。というわけで日本製だと4Hが自分にはスタンダードになった。
もちろん、鉛筆は日本製。たしかuniだった。大体どこのスタジオもuniだったような気がする。
なので、先日大量に入手した三菱鉛筆の旧9000番も案外、いいかもしれない。
ツンツンに尖らせて、最初の一描き目に先がつぶれて粉が出る傾向はなかった。
確かに、ファーバーカステル9000番の3Hと三菱鉛筆の旧9000番の4Hの描き味はにているな。
以前は散々悪口を書いて、けなした三菱鉛筆の旧9000番なのに、ファーバーカステル9000番と描き味が似ているとなったら、急にほめるという、まさに日本人の鏡のようなインプレッションになった。日本人を長くやっていると、まさに日本人が板についてくるとはこのことだ。えっへん。
こうしてみると、日本の鉛筆はファーバーカステル9000番の模倣から始まって、どのくらい遠くまで来たのかを競い合っているかのようだ。
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