南望 備忘log

芯ホルダー(2)2012年09月06日 13:10


相変わらずの筆記用具ネタ。

 先日、100均の芯ホルダーというか、2mmシャープが気に入った件だが、その後ファーバーカステルの芯 「TK 9071」も手に入ったんで、100均2mmシャープを、気分はファーバーカステルの色に塗って、自己満足の浅ーい世界に浸っている。

 最初に言っておくけど、これは
ファーバーカステルの芯ホルダーではないよ!
 自分で遊んでいるだけだから、偽物を作ってるとかって責めないでね。まあ、自分で偽物っていったんだけど。

 それらしく見えるけど、化けの皮がはげて下地が出てる。

 でもそれなりに使えるしね。

 芯を比べてみると、新しいuniの長さと同じ。というか、三菱のほうが、ファーバーカステルの長さにあわせたんだろうけど。ケースのデザインもいいなあ。

見た目は同じ色のような気がしていたけど、カメラで撮るとずいぶん色が違う。


 箱にはやっぱり、W-Germanyの文字。


 でも、ケースにはGERMANY

 描き味は、鉛筆と同じ。uniの4Hのほうはつるつるした感じで、同じ濃さのファーバーカステルの3Hは少し摩擦抵抗感のある描き味。

 この100均の2mmシャープは、ノックすると芯が出るんだが、その指を離すときに少し芯が引っ込んでしまう。なので、研芯器に入れる際、芯の長さを計るスケールに一度さして計った後た後、もう一度、ノックしてやらないと思った長さにならないから、少し面倒くさい。そこは100均だから仕方がないね。これだけのものが100円で買えることが驚きなんだから。ホントにコイツは使える!

 ちなみに、ステッドラー マルス ミニテクニコ芯研器 502は太さの関係で、この100均の2mmシャープでは使えない。

H.A.FABER !?2012年09月06日 16:12

 こりゃすごいなあ!
 下のページで、「H.A.FABER製造フォートレス」・・・?なる、赤い鉛筆が紹介されている。

 ・・・コーリン鉛筆がまだ「コーリン(COLLEEN)」というブランド名を採用する前、
大正時代に創業者の赤木廣八が東京神田で文具卸商「赤木廣八商店」を開業して間もない頃の鉛筆です。・・・

 という説明から始まって、とんでもないものが紹介されている!

 世界屈指の筆記具メーカー、ドイツのファーバーカステル社は、世界初のブランド名鉛筆、「A.W.FABER」ブランドの鉛筆を発売していたわけだが、

 ・・・1896年に4代目当主ルター・フォン・ファーバーの死去を受け、
その妻が当主の座を引き継ぎ、
さらにルターの孫娘にあたるオッティリエが、
カステル・ルーデンハウゼン伯爵と結婚。
バイエルン王の許しを得て、
ファーバー家からファーバー=カステル家へと家名が変更されました。・・・

 とある。そうか、そして今に続くファーバーカステル社になってゆくわけだな。これは、ファーバーカステル社の来歴だ。

 ・・・このカステル鉛筆が、
当時最大のライバルであった「コヒノール(KOH-I-NOOR)」とその黄色い軸に対抗すべく、
軸の塗装に緑色を採用したというのは意外と知られていない話です。・・・

 へーえ、このときあの緑の鉛筆が誕生したのか!

と、話は急展開!H.A.FABER製造フォートレスなる赤鉛筆の正体を暴いて行く!

 ・・・ようやく話が初めに戻りました。
画像のH.A.FABER製造フォートレスなる赤鉛筆は、
コーリン鉛筆の創設者赤木廣八が製造販売した、
純日本製の鉛筆でした。

H.A.の部分はなんと、
赤木廣八(Hirohachi Akagi) のイニシャルだったのです。・・・・

 なにー!!!!????

・・・
ところで、
このH,A,FABERの赤鉛筆ですが、
ただ単にイニシャルが一致しているというだけで、
その他には赤木商店につながる手がかりは皆無。
それどころかMADE IN JAPANの記載も無く、
日本国内で発見されたという事実を除いては、
本当に国産品かどうかも疑わしいものです。
裏付けが何ももなければ、
ここまでの駄文はすべて妄想といわれても仕方がありません。
(妄想大好きですけれども 笑)
ではなぜ国産品、
しかもコーリン鉛筆創業初期(大正末から昭和初期)の製品と断言したかと申しますと、
この鉛筆の入手と前後して、
国会図書館で動かぬ証拠を発掘したからなのでした。

 もう、すごすぎる!鉛筆研究家の前では恥ずかしい過去や、そっとしておいてほしい、若い頃の話が日のあたる場所に引っ張り出されてしまう。

なんちゃってFABER? 草創期のコーリン鉛筆 その2 - cyclingpencils 鉛筆の収集と研究 - Yahoo!ブログ

 オドロキだ!もう信じられないような話が展開され、まとめにきちんとフォローもされている。

・・・
(付記)
H.A.FABERのH.A.は赤木廣八のイニシャルであり、
FABERはこの場合単純にパクったというよりも、
18世紀まつから19世紀初めにかけて、
広く鉛筆そのものがFABERと呼ばれていたという説があると述べました。
(ヘンリー・ペトロスキー著「鉛筆と人間」より)
この説を裏付ける為に、
他にもこのような例が無いか探してみた所、
ありました。(笑)
「東京製文具目録 東京文具卸商同業組合ニ於テ優良ト認メタル外国製品ニ対抗スベキ
東京文具卸商同業組合〔編〕」1914年 国会図書館蔵
東京の大手文具問屋
「貴田商店」の独自ブランド品が掲載されています。
画像4本のうち、右から2本目、
「金ゴム付I.K.インター」なる鉛筆の軸に
"I.K.FABER"の表記が確認できます。
 
・・・

本当に頭が下がります。
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