長原實氏 ― 2013年02月11日 11:22
東海大、旭川キャンパス閉鎖へ 札幌に統合-北海道新聞 2010-06-09【旭川】東海大(神奈川県平塚市)は7日、旭川キャンパス(旭川市神居町忠和)の芸術工学部の募集を2011年度限りで停止し、11年度入学生が卒業する14年度末で旭川キャンパスを閉鎖すると発表した。芸術工学部に代わり、札幌キャンパス(札幌市南区)の国際文化学部に12年度、デザイン文化学科(仮称)を新設する。
東海大によると、閉鎖は、芸術工学部の新入生が05年度以降、定員(くらしデザイン、建築・環境デザイン両学科合わせ160人)の半分未満の状態が続いているため。9月の定例理事会・評議員会で正式決定する。
旭川キャンパスは現在、芸術工学部の学生約260人が在籍。閉鎖後、教職員約40人は札幌キャンパスに移る。跡地利用は旭川市などと協議する。
東海大、旭川キャンパス閉鎖
ということで、この跡地、というか、居ぬきで、ここに公立「ものづくり大学」開設を目指す長原實氏の放送を見た。
ポテトという旭川の有線放送のコミュニティチャンネルで放送している、ポテト スペシャル、旭川大学での市民公開講座 『 あさひかわ学 』の様子の録画なんだが、その中で長原氏の回がたまたま有って、たまたま見てしまったわけだ。
この放送は、時々気になって覗いていたりしていた程度だった、今まではね。 だって、確かにそう思うけど、ちょっと違うんじゃない?って回が多かった気がするからなんだが(もちろん、個人的な印象なんで、悪しからず)長原氏の回は違っていたな。
以下は2009年 第55回 旭川家具産地展のパンフレットより抜粋のプロフィール
長原 實 Minoru Nagahara

1935年生まれ。
1963年から旭川市海外派遣技術研修生として西ドイツに約3年間滞在。
帰国後、1968年(株)インテリアセンター(現(株)カンディハウス)を設立、
同社代表取締役社長、会長を務めるかたわら(社)日本家具工業連合会会長などを歴任。
国井喜太郎産業工芸賞、北海道新聞文化賞ほかを受賞。
株式会社 カンディハウス
とても分かりやすい、説明と、情熱で、「ものづくり」を熱く語っておられた。
バウハウスの歴史的な位置づけと存在価値、そしてその精神を21世紀に向けて旭川において展開しようという構想が、公立「ものづくり大学」開設構想へとつながって行き、この実現を自らのライフワークと位置づけておられた。
夏に、旭川常盤公園の入り口で「ものづくり大学」開設に向けての署名運動が行われていて、その際、この辺の経緯は知らずにこの街に芸術系の大学ができるのは賛成だったんで署名させていただいていた。
今回、「あーこの方がこの運動の中心的な役割を担われていたんだ!」ということがわかって、「署名をしておいてとてもよかったなー」と得心している次第。
旭川に公立「ものづくり大学」の開設を目指す市民の会
北海道立文書館(ほっかいどうりつもんじょかん)別館 ― 2012年11月11日 13:26
かっこいいなあ。こんな場所で仕事がしたいなあ。
遠い昔、AKIRA連載中、師匠もさることながら、故今敏氏とか、周りの連中も一時期むやみにアールデコに傾倒していた。作中の何から何までアールデコにしていた時期があったなー。
そういや、その頃、PARCOの装飾とか、当時エレベーターガール(がいた!)の服装もアールデコだった!
アメリカが、ヨーロッパの伝統的な装飾を片っ端から取り入れて、下品のきわみだと世界の顰蹙を買っていた(今では、歴史的建造物扱いされている装飾過多の建物ですら創建当時はキワモノだった)時期を脱して、世界もアールヌーボーを経て新しい時代の潮流に押し流されて文明を感じさせる建築様式へと変貌してゆく時代、アールデコはアメリカでひとつの完成を見たわけだ。
それぞれの国で、それぞれの様式を引きずった上品なアールデコ様式が完成して行ったけれど、おそらく伝統がない分、アメリカでは、より自由な発想で飛躍出来たんだ。
映画バットマンのゴッサム・シティがデザインされるたびに、パラレルワールド的な、未来におけるアールデコの進化形が提示されるのはとても楽しい!
自分も、アニメ「メトロポリス」で、アメリカじゃないアールデコのひとつの体系として、オーストリア(オットー・ワーグナーのデザインの系譜、ウィーン分離派(ゼツェッシオン))が世紀末から更に発展を続けて、ソ連のスターリングラードへと続くパラレルワールド的な未来像を提示したが、りん監督には理解してもらえず、途中でデザイン的夾雑物が入り込み、わりと凡庸な世界観に終わってしまった。
面白いのは、当時、建築は装飾をしないといういうことがとても勇気のいることだったということ。日本人にはなかなか考えにくいけれど、当時、ヨーロッパでは空間恐怖症的に装飾を施さないと建築は完成しなかった。あまりに何もない日本の集合住宅なんか、「住宅は住むための機械である」という名言を残したル・コルビジェ的には理想的な出発点なのかな、なんて思ったりしたものだった。
でも、BD(バンドデシネ)作家が当たり前のようにして描く装飾的建築物が、日本人には相当無理しなければ描けないという現実は、最初、とてつもない壁のように思われたけど、先日の学校での森本晃司氏の話にも有ったように、身の周りを注意深く観察して再構築すれば、面白い世界は出来上がるって事だ。
リドリー・スコット監督の作品には「立ち食いそば」「雑多なネオンサイン」「商店街に下がるプラスチック製の桜の花」「デコトラック」など、日本人にはおよそ見慣れたつまらないものが彼の目を通し再構築され、我々日本人が見たことの無い異物のように出現する驚異!
まだまだ、新しいものが身の回りから発見される余地はあるんだ。
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