H.A.FABER !? ― 2012年09月06日 16:12
下のページで、「H.A.FABER製造フォートレス」・・・?なる、赤い鉛筆が紹介されている。
このブログから内容を紹介させていただくと、
大正時代に創業者の赤木廣八が東京神田で文具卸商「赤木廣八商店」を開業して間もない頃の鉛筆です。・・・
という説明から始まって、とんでもないものが紹介されている!
世界屈指の筆記具メーカー、ドイツのファーバーカステル社は、世界初のブランド名鉛筆、「A.W.FABER」ブランドの鉛筆を発売していたわけだが、
・・・1896年に4代目当主ルター・フォン・ファーバーの死去を受け、
その妻が当主の座を引き継ぎ、
さらにルターの孫娘にあたるオッティリエが、
カステル・ルーデンハウゼン伯爵と結婚。
バイエルン王の許しを得て、
ファーバー家からファーバー=カステル家へと家名が変更されました。・・・
とある。そうか、そして今に続くファーバーカステル社になってゆくわけだな。これは、ファーバーカステル社の来歴だ。
・・・このカステル鉛筆が、
当時最大のライバルであった「コヒノール(KOH-I-NOOR)」とその黄色い軸に対抗すべく、
軸の塗装に緑色を採用したというのは意外と知られていない話です。・・・
へーえ、このときあの緑の鉛筆が誕生したのか!
・・・ようやく話が初めに戻りました。
画像のH.A.FABER製造フォートレスなる赤鉛筆は、
コーリン鉛筆の創設者赤木廣八が製造販売した、
純日本製の鉛筆でした。
赤木廣八(Hirohachi Akagi) のイニシャルだったのです。・・・・
なにー!!!!????
・・・
このH,A,FABERの赤鉛筆ですが、
ただ単にイニシャルが一致しているというだけで、
その他には赤木商店につながる手がかりは皆無。
それどころかMADE IN JAPANの記載も無く、
日本国内で発見されたという事実を除いては、
本当に国産品かどうかも疑わしいものです。
裏付けが何ももなければ、
ここまでの駄文はすべて妄想といわれても仕方がありません。
(妄想大好きですけれども 笑)
しかもコーリン鉛筆創業初期(大正末から昭和初期)の製品と断言したかと申しますと、
この鉛筆の入手と前後して、
国会図書館で動かぬ証拠を発掘したからなのでした。
・・・
H.A.FABERのH.A.は赤木廣八のイニシャルであり、
FABERはこの場合単純にパクったというよりも、
18世紀まつから19世紀初めにかけて、
広く鉛筆そのものがFABERと呼ばれていたという説があると述べました。
(ヘンリー・ペトロスキー著「鉛筆と人間」より)
他にもこのような例が無いか探してみた所、
ありました。(笑)
東京文具卸商同業組合〔編〕」1914年 国会図書館蔵
「貴田商店」の独自ブランド品が掲載されています。
画像4本のうち、右から2本目、
「金ゴム付I.K.インター」なる鉛筆の軸に
"I.K.FABER"の表記が確認できます。
・・・
本当に頭が下がります。
コーリン鉛筆 9900番 ― 2012年08月28日 13:19
コーリン鉛筆の9900番はこちらの記事によると
・・・手元に昭和50年1月のの大手文具卸のパンフがあるので調べてみたのですが、当時の主力は深緑の軸の9900がサービスセールで売り出し中。10グロスで2Hから2Bまでの硬度をセットにして小売店に卸していたようです。一ダースは240円。
9900の上位は2020(草色?)で、一ダース360円、更にその上位は5050(ハイピアス)だったようで一ダース840円でした。・・・
という事で、この3Bと5Hってかなり珍しかったりするのかな?
と思っていると、この記事の最後のほうに、
・・・9900(初期)
9900番。上の画像は一本の値段が20円の時代のもの(箱の価格表示による)。写真にははっきり写っていませんが、製造所の刻印も大きく、昭和20年代末から30年代初頭を思わせる雰囲気になっている。686と平行して販売されていたかもしれない。写真は6Hのもので、発売当初はハイピアス同様、広範囲な硬度が製造されていたことをうかがわせる。 ・・・
とあったので、今回のこのコーリン鉛筆の9900番はどうも初期型らしい。
一ダース240円。紙をはがすと、180円、その下は120円だった!
YAHOO!オークション ― 2012年08月16日 22:19
でも、時折いやな思いをしたり、むかついたり、なかなか一筋縄ではいかない楽しみもついてくる。それも込みで楽しまなくっちゃね。
確かに自分にはゴミでも、誰かには宝物だったりするから、この辺のエコだったり、時代の求める、無駄なゴミの投棄をなくすという方向性にはとても合致したシステムだと思う。
でも時々、あまりに不思議すぎてしばらく考え込んでしまうような出品もあったりして、とても楽しませてもらってるよ。
最近一番驚愕したのは、使いかけの鉛筆4本20円!思わす入札しそうになってしまったぜ!
実は最近、古い鉛筆を大量に落札したんだ。
すごいよ。おそらく、鉛筆使わない人には何の意味もないと思うけど。
コーリン3030番!
コーリン鉛筆
コーリン鉛筆カタログ化計画 はじめに
コーリンは,残念な事に1997年(平成9年)に倒産している。
1998年から、日本の鉛筆業界では、鉛筆製品にJIS(ジス)マークを表示しないことになったらしいのでコーリン鉛筆には全部JIS(ジス)マークがついている事になるな。
ハイユニができる前、製図用にも使える鉛筆としてファーバーカステルの9000番を意識して作られた鉛筆だ。だから当然製図用をうたっていたわけだ。・・・うーん、この時代の日本は今の中国みたいに世界中の先進技術を持った商品のパクリに明け暮れていたみたいだな。
若い連中は知らんだろうが、やっぱり、発展途上にはそういう時代は有るんだよ。そこから、更に上に行くか、そのままパクリに甘んじるのかはそれぞれだろうけどね。
文具に埋もれる - 三菱鉛筆 9800,9000番鉛筆
旅心 Traveler's Mind三菱鉛筆9000の缶ケース
この9000番がそのくらい昔のものかどうかは分からないけど。今でも9000番は有るけど箱のデザインはずいぶん違うぞ。おそらく、上のコーリン3030番と同じくらいだろう、ってことは90年代半ばってかんじかな?
その後、uniのシリーズが出たのだが、そうなってから以降、一体この9000番の立場はどうなっているのかがなかなかの謎なのであるよ。
uniの廉価版が続々登場して、いつのまにか9000番は高級事務用鉛筆というくくりになってしまっているらしい。まあ、くくりなんて、どうでもいいっちゃどうでもいいんだけど。
少なくても質が下がったりはしてないとはおもうけど。どうなんだろう?
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