南望 備忘log

ペン軸加工_ファイナル_22012年10月11日 03:35

 ペン軸加工に、もうやることはないと思ったんだけど、またやっちゃったな。なんだ、ファイナル_2 って!
 

 つい、ファーバーカステルフェチというか、オタクというか、ファンの血が騒いで、どうにも緑色に塗って見たい衝動には勝てず、やってしまったよ、緑色。いいなー、緑色!

 結果、まあ、気が済んだというか、真鍮の色もわりとファーバーカステルの文字色に似ててよかったす。というより、積極的に「みんなも、やろうぜ」ってお勧めするくらいのレベル。このキャップをつけた後のシャビーシックなハゲ具合もイイ感じ。負け惜しみみたいに聞こえるかもしれないけど。

 そんでもって、100均で1ダース100円という鉛筆が使えなくて困ってたんで、いっそのことペン軸としての余生を送ってもらう事にしてみた。あんまりスマートじゃないけど、キャップを後ろにも嵌められるってことで、キャップが邪魔にならないという点でOKな出来栄え。

 そして、箸のペン軸作って、大量に余っていた箸の先のほうも、もったいないんで使ってみた。写真じゃ伝わらないかもしれないけれど、それほどいやな感じじゃないんだ。負け惜しみみたいに聞こえるかもしれないけど。


 特に丸ペン用に、中にT-17を切って入れて(本末転倒のような気もするが)使ってみるとイイ感じだ。負け惜しみみたいに聞こえるかもしれないけど。

 シャビーシックついでに、ダイスでネジ山を作ってみたりいろいろしてみると、これが良いんだほんとに!負け惜しみみたいに聞こえるかもしれないけどー(T_T)



 箸にしか見えないって?まあ、・・・そんな今日この頃ですわ。

追記
やっぱ、わざわざT-17(タチカワのプラスチック製、丸ペン用ペン軸)を切って使うのは意味が無いなー。一番下のに色塗れば良いだけじゃんか!まあ、いろいろやってみるってことでね。



古ーい文房具!_その12012年10月15日 13:53

 YAHOO!オークションには時々、目を見張るようなものが出品される。

 今回落札出来たのは、いらない人にはガラクタ、ほしい人には宝物な品々。
当たり前だけどおいらには宝物だー!

 
 つくづく、こういった死蔵品は売れない文房具店が店をたたむ際、一切の整理を任された業者の方の思惑ひとつで、どうとでもなるんで、出品者の方の、なるべく簡単に済ませてしまおうという状況に運よく居合わせることが出来ると、今回みたいなラッキーが舞い込んだりするんだね(^-^)

 
 いろいろあるよー!

 まずはペン先。ブラウゼとレオナルドだ。型番から行くと現行ではすでに廃番になっているものもありそう。

 このペン先用のペン軸も見たことの無い形。確かに以前、ブラウゼとレオナルドのペン先を買った際、どうにもペン軸が合わなくて無理やりあわせて使っていたりしたからね。



 *研芯器も大型のものが三点!
 *コクヨの古い電動字消器>ただし充電式なので何か方法を考えないと使えない。
 *ステッドラーの2mm替芯。
 *製図用インク
 *製図用文鎮>使った事ないけど、よく重しで抑えていたから便利そうだな。
   こんな事でもない限り一生買う事は無かっただろうって品物だ。
 *最近はまったく使う事がなくなってしまった製図ペン等のニブが数種類。
 *それと、レトラセットのおそらくトランサーだと思われるものが6本>先が樹脂製で、
   昔使っていたタッチパネルのスタイラスペンみたいな感じ。
   ネットを見ても正体が分からない。型番もないし。
 *それと、レトラセットのトランサー(バーニシャー)が11本!どうすんだ、こんなに。
   大体、最近はスクリーントーン、使わないし。>コミックスタジオで無限ともいえる種類のトーンが使えるからね。




 こちらはまた別の出品者の方から。最近はCAD化が進んで使わなくなったので・・・という事で出品されていた。この古いタイプのuniホルダーはなかなか手に入らない。



 うれしい限り!といっても使っているのはほとんど、100均芯ホルダー(ファーバーカステルもどき改)とシャーピッツなんだけど。



 細い芯のシャープペンシルは本当に使わなくなっちゃったなー。オークションに出品しちゃおうかなー。

 そしてこれは、電動字消器の替えゴム。ただ、コクヨの電動字消器は市場から消えてどのくらい経ってるのか分からないが、何処探してもまったく見当たらない。ゴムの太さはほぼ同じであるものの、長さが3センチと5センチという長尺。上の古い電動字消器を改造して使えるようにすればいいんだけど。


 






古ーい文房具!_その22012年10月17日 22:52

 先日のお宝落札のあと、いろいろ使えるものを調べてみたんだ。

 その中にステッドラーと、ロットリングの製図ペンがあった!当時は、ロットリングといえば、この製図ペンの事だったんだよ。

 新しい感覚の、筆記用具」というか、とても田舎から出てきたカッコばっかの漫画好き少年には無視する事のできない画材だったんだ。もうカッコよくてしびれた!なんだか持ってるだけで、プロって感じでねー。手に入れたのはバリアントという製品。

ロットリング バリアント第一回


 もう、本当に無理して手に入れた。どのくらい無理したのかは忘れちゃったけどね。ただ、手にいれてから、さっぱり稼働率が上がらなくてがっかりしたんだよ。メッサーシュミットを真似て導入した飛燕と同じだ。

 今考えると、純正のインクが買えなくてとんでもないものを入れたのが原因だったかもしれない。>墨汁とか。ホント今の若いやつらには見せらんないね、あの当時の自分。馬鹿すぎて、おそらく、いじめられて、廃人になってしまったかも・・・。そんなレベルだ。かわいそうで、かばいたくなってしまうよ。しっかりしろよー>当時の俺!・・・でも、ホントにそんなことしたのかなあ?いくらなんでもそんな馬鹿だったのかな?もう、遠い記憶の彼方だ。

 とにかくそれから、何度も買った気がするけど、ほとんどちゃんと使えた記憶が無い。当時、O師匠のアシスタント時代に、高寺彰彦氏がペン入れの後に細い線のカケアミをロットリングを使ってやってたのを見て真似したんだけど。

 大体、詰まって使えなくなった。いくら洗っても駄目で、バリアントはニブをすべて分解できたので、中の細いニードルを外に出してしまって入んなくなったり、折れて駄目にしたり。やっぱ、インクのせいだな。純正のもの使わずに安い墨汁かなんか使ったに違いない!何でその当時そんな馬鹿なことをしたんだろう?今となっては分からない。・・・あれ、今やってることと変わんないだろ・・・。100均の墨汁使ったりしてるし。さすがに、デスクペンとか製図ペンには入れないけど。

 そんなニブが、お宝の中には、いっぱい入っていたんだけれど、本体が入っていたのは、rotring rapidolinerって、見たことも聞いた事も無いヤツ。一体どうすれがいいのか分からなくて、しばらく考えたよ。  

http://hans.presto.tripod.com/cat009.html

 まあ、ニブを押し込んで使えるようにするという、使い捨ての製図ペンだったんだが。ニブ自体がインクと一体化したリフィルになってるんだな。

 こんなものがあったなんて、全然知らなかった。ネットで調べてみると相当昔(?)のもので、当然今は、リフィルも手には入らない代物だ。

 
 そして、使ってみると、これがとてもイイ感じだ!とても何十年(?)も前のものとは思えない!・・・何十年も前のものなんだろうか?少なくとも、バリアントよりは新しいな。
 お宝の中の他のものを見ると、・・・古いことは間違いないと思うけど。

 それにしてもトテモイイ感触でうれしいけど、インクを使い切ったらもう手に入らないのはツライところだな。

 
 
 インクも入っていた。KENT リバーペン って製図ペンがUCHIDA(内田洋行)から昔出ていたようなので、そのインクだな。1ダースも入っていたぞ!ただ古すぎて中のインクがずいぶん減っている。この手の製図ペンは他にもいろいろ出ていて、とんでもなく安いものもあるようだな。

 どっちにしろもう、あまり使われなくなってきているのは間違いない。


 ただ、気になったんで、お宝の中にあったステッドラーのmarsmatic700に0.6mmのニブをつけて使ってみた。
 
  このインクに少し水を入れて薄めてみたけど、使えるようだね。こんな事、普通に買った製図ペンでは絶対にやらないだろうけど。
 


 イイ感じだ。これなら、枠線引くのに使えるぞって、枠線はコミックスタジオで引くつもりだったんだけど。スクリーントーンも。

若松孝二監督作品2012年10月18日 23:52

 先日、中古DVDのとてもレアものを3本手に入れたと書き込んだんだけど、実はもう一本あったんだ、偶然だけど。これも198円ってどうかしてるよな。

 今更語るべき事も無いと思っていたんだけれど、監督がなくなられてしまったんで、意味が出てきたのかもしれない。とても示唆的な出来ごとだな。

――どんな映画を準備しているか。という問いに監督は、
        
 「3・11大地震と福島原発事故に対する映画だ。真実を隠そうとする彼らに対する怒りを入れようと思う。沖縄 慰安婦に対する作品も作る考えだ」
 なんて語っていたという話で、今回の事故は東電による陰謀説まで出ているようだ。

 ともあれ、不思議な事に2chで若い連中が、監督に対し、的外れな中傷を繰り返しているが、確かに、現代史を教えてこなかった教育の弊害がこんなところにも如実に現れているようだ。もともと、守るべき信念も事実への確信も育ってこなかったんだから仕方がないのかもしれない。彼らの歴史への執着は、写真を集めるレプリカントみたいなモンだ。

 AVビデオでのみ性の知識を蓄えた少年が、初体験で顔射をあせったという笑い話にもならない現象と似ている。生半可な知識とデマが行動の動機を決定付ける。でも、これを笑っていられるのはまだ、彼らが無意識に育てている怪物が成長していないからだぞ。
 迷信が事実として、常識と入れ替わり、無知蒙昧を取り込んだ社会的潮流になって暴れまわるという現象は今後いつでも起こりうる。今回の中国の反日暴動も然り。支配者にとって、とても扱いやすい暴力装置になることが証明された。・・・というか中国はそればっかり。文化大革命が残した数少ない成果だ。

 極端な話にこそ真実が宿っているような錯覚が支配的な昨今の論調だ。とても勇ましく頼もしく思われ、若い連中を中心にひきつける魅力を持っている。もっとも、真実は宿るものなんかじゃないんだが。(真実なんて、宿るどころか、まとう物だと言う意見もあるでしょうが・・・)
 サミュエル・ジョンソンは、「愛国心は、ならず者の最後の避難場所である」と言った。ネトウヨ(ネット上の右翼シンパ)を見ていると、つくづく事実であると思う。
 声のデカイ者が他を圧倒し、冷静で責任感のある人間は同じ場所に立ち続けることも危うくなって行く。ネトウヨは顔を出さないですむからなおさら無責任で大胆なことがいえるわけだ。
 ネットの中で、特にリアルが残念な連中を中心に、自分たちで作り上げた、軽薄なナショナリズム的連帯感が支配している気がする。

 それでも、時代が傾斜してゆく現場に立ち会っているんだろうか?と、ふと、心配になったりもする。東条英機ですら好戦的な市井の声にあきれていたという。いざ取り返しのつかない結末を迎えたとしても、当時の好戦的な市井の声をあげていた多数の人々は被害者面をして施政者をなじる事で罪を逃れたようにネトウヨも無関係を決め込むだけなのだけは分かっている。だが、数の論理は常識やモラルなんてあっという間に乗り越えるからね。

 国益がどうとかとか、分かったような分からんようなことで監督を貶めようとする書き込みにはうんざりするが、ご本人はヤツラにいくらなじられても屁でもないどころか、足に絡まっている事に気がつきもしなかったんじゃないか?

 昔、社会的なルールを無視する度合いが極端なほど尊敬される反社会的な組織にあっても、その中でしか通用しないローカルルールは堅持されていた。そこを構成するアウトローにしても、ホントは守るべきルールを渇望していたんだな。それだけ守る価値のあるルールという意味だが。
 そのためには求心力としてのカリスマが絶対必要不可欠だ。この世界にあっては、度胸と腕力と知力と人徳がものを言う、野生の復活こそ希求してやまない永遠のテーマだったはずだ!かつての、少年たちの血沸き肉踊る興奮は正義感と一体となって、人格を形成したはずだ。
 これは、民主主義とは相容れない美意識の問題だ。でもそれは政治家にも、教師にも、医者にも求められる気質なのだ。ホントはね。
 このあたりの定規を持たない輩が正義を語っても、人の共感は得られないが、不思議な事に戦後の教育はこれらの義侠心(と言い換えても良いと思うが)を理性で駆逐する事を推し進めて、最終的には無価値な前時代的遺物として葬り去った。それなのに口では助け合いや思いやりを強調する一方で、狡猾な犯罪者の人権を被害者を踏みにじってまで擁護するやからを理性のある文化人扱いする。これじゃ、子供たちがノイローゼにもなるよ。生まれながらにHAL9000と同じ目にあっているんだ、今の子供たちは。

 義侠心に由来する行動は理屈ではなく、リビドーに近いものだから教育の現場で更生させようとか言っても、音楽の知識を文章で説明しているようなもんで土台無理な話。そもそも、更生すべき種類のものだったのか?みんなだまされてるぞ!戦後民主主義に!つまりはアメリカの植民地政策って事なんだが。

 義侠心なんてものがなまじ大事にされた上に、短慮なおっちょこちょいが戦闘力を持ったらなかなか手ごわいんで、戦後民主主義はこれを無力化するために理性を重んじ義侠心を軽蔑すべき古い概念として教育したんで、熱き心の捨て所をなくした若者たちがノイローゼになって行った訳さ、きっとね。まあ、結果的には民主主義なんて日本には結局根付かなかったんだけど・・・というか、日本ローカル版民主主義というへんてこなものは出来上がったわけだが。

 戦後の混乱を救うために現地入りするアメリカのスタッフはきっと否定するだろうが、更に上部の意思は、いつも完璧な平和や安定が現地にもたらされないように、何らかの混乱が常にその国を泥沼に留める装置を用意することにあると思うんだがどうだろう?あの偽書「シオンの議定書」にある、長老たちが世界を支配するための知恵のようなもんだ。

 日本に対しては、この分裂症的ジレンマを内包した教育方針だったんじゃないか?アンビバレンツ注入方式だ。ばっちり効いてる。
・・・と、そこまでアメリカが計算していたかどうかは分からんが、あまりに完璧な混乱が今の日本を支配してるから。まあ、アメリカ本国も混乱してるんだが。ますます「シオンの議定書」のとおりに崩れて行ってるぞ。

 おっと脱線しちまったぜ。つまり、若松孝二監督の怒りは、この出来損ないの民主主義に対するものだったんじゃないか思うわけだ。
 何かに寄りかかったり、追随したり、甘えたり、要するに腑抜けに対していつも怒っていたんじゃないのか?その意味では我が愛してやまない故忌野清志郎氏の若い時分とも似てるなあ。・・・というか、昔若者って、みんな何かに怒ってなかったっけ?若い頃の故忌野清志郎氏は、あのメイクをしないときはごくシャイな若者だったんだよね。「スローバラード」の歌詞の構造はまるでドグラマグラだった。入れ子になっているんだ、構造が。カッコいいなあ!

 また脱線しちまった!・・・戦後から今に続く日本の「野生が開放される事」を極端に禁止してきた平和偏重の代償がいろいろなところで決済を迫られている。陰湿ないじめの蔓延や、シロアリ的に社会の財産を食いつぶす天下りの役人OB。退廃と無気力に支配された若者。生ぬるい正義を振りかざし、理論武装した弁護士、保身に走る教師、政治家!挙句の果てにこんな社会に絶望して自殺する若者。だんだん腹が立ってきたぞ!

 誰も責任を取らないというこの国の体質は、第二次大戦で責任を取る人物が早々に全滅してしまい、残りも極東裁判でみんな一掃されてしまって以来、延々と続いていて、その後姿を見て育った若者に、自分の言動に責任を持てといっても唇が寒かろうというものだ。だが、怒ってるんだ!ほんとに!みんな!・・・ほんとはね。

 そうか、分かったぞ。若松孝二監督の本質は怒り!そして向ける先は、「最初は怒っていたはずなのに、やがてあきらめて、自分が軽蔑してやまなかった怒りの矛先にあったバカの姿にすっかり成り代わってしまっている事に全然気がつかない有象無象」だ。あー長いな。

 
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